
石巻市河南地区の農事組合法人「たてファーム・和(なごみ)」は、乾田直播(ちょくは)栽培の圃場(ほじょう)に、直播を始めています。
3月に雨が多かったこともあり、今年は例年より遅い4月2日から始めました。今作は前年並みの約50ヘクタールに直播する予定です。
乾田直播は、春作業に行う代かきや育苗管理、苗運びなどが不要で、生産コストを下げ移植栽培同等の高収量の確保が期待できます。
同法人では、バーチカルハローで砕土・整地した圃場に、ドリルシーダーで播種、ケンブリッジローラーで播種後の鎮圧を行っています。土と種を密着させ、出芽促進や水持ちの向上を目指しています。
同法人の高橋弘総務部長は「乾田直播は、出芽・苗立の確保と雑草防除が大事。除草剤は、出芽の状況や雑草の葉齢のタイミングを予測した散布が必要」と話します。
大規模水稲経営は人出不足が深刻で、稲作の低コスト化や高速作業が可能な機械利用による乾田直播栽培が普及しています。
宮城県の2023年乾田直播栽培面積は2530ヘクタールで、北海道に次ぎ全国第2位。うちJAいしのまき管内は約1000ヘクタールの栽培面積となっています。