
マイクロプラスチックの海洋汚染対策ため、JAいしのまき管内では水稲のペースト2段施肥技術が拡大しています。
東松島市の農事組合法人奥松島グリーンファームは2023年度、同技術で10㌶を栽培していましたが、24年度は23㌶に拡大し、本格的に取り組みます。
4月30日、同法人の従業員と片倉コープアグリの担当者らが同市海岸付近の圃場(ほじょう)でペースト施肥付き田植え機を使い、田植えをしました。
ペースト2段施肥技術は、マイクロプラスチック被覆肥料を使わないことから、環境に配慮した技術で、田植えと同時に施肥が可能です。ペースト状肥料を土壌表面から3~5㌢の上段と9~15㌢の下段に施肥します。
深さを変えることで生育に合わせて肥料を与えられる他、肥料の追肥が不要なことやポンプで肥料補給作業ができるため作業の省力化につながります。
また下段の施肥箇所は外気の影響を受けないため、高温による溶出がなく、安定して肥料の効力を発揮することもできます。
24年度、同地区ではマイクロプラスチックの削減対策として二段ペースト施肥技術のほかに、乾田直播(ちょくは)による液肥流し込みにも取り組みます。今後JAは引き続き、安心・安全ないしのまき米の生産を目指していきます。