
構成員の多くが漁師で、漁業も行いながら果樹生産に励んでいる東松島市宮戸地区の奥松島果樹生産組合「いちぢくの里」は10月29日、東日本大震災で津波被害を受けた農地で栽培した「縄文樹熟柿(きじゅくかき)」の収穫を始めました。
今年も例年通りの甘みと歯ごたえのある柿に仕上がりです。初日は200個を傷が付かないよう丁寧に収穫。作業は10日間かけて行います。
同組合の尾形善久組合長は「ありがたいことに早いうちから注文がきている。今年も甘い柿に仕上がったので良かった」と話しました。
品種「大平」と「平核無」を合わせて70本栽培し、桃・イチジクに続く果実として期待を寄せています。
復興の願いを込めて専用の出荷箱には、「奥松島縄文樹熟柿」の文字が書かれ、地元で販売するほか、市場へ出荷します。
「樹熟柿」は、樹上の青い柿の実一つ一つに袋をかけ、固形のアルコールチップを入れて渋抜きし、熟させます。樹上で作業することで硬さが維持され、日持ちの良い甘い柿に仕上がります。