
宮城県と東松島市、JAいしのまきは12月27日、奥松島地域営農再開実証プロジェクトの収穫報告会を東松島市の野蒜市民センターで開きました。東日本大震災で津波被害を受けた同市東名・洲崎地区で栽培した水稲、宮戸地区で栽培した果樹ともに、塩害は見られませんでした。
東名・洲崎地区は平成28年度から40㌶が復旧し、6年ぶりに本格的な営農が再会。農事組合法人グリーンファームが水稲の乾田直播(ちょくは)とたん水直播、移植栽培をしました。収穫量は移植で10㌃当たり480㌔、直播は同420㌔という成果を果たしました。同地区の未営農再開農地40㌶は平成29年度までに基盤整備事業による工事が完了し、全体で80㌶を担う予定です。
宮戸地区では、奥松島果樹生産組合が平成28年3月におよそ1㌶にいちじく50本、桃140本を定植し本格的な営農が再開。平成29年度までに3㌶を担う予定です。今後も引き続き栽培管理を徹底し、観光農園としての活動も視野に入れています。
奥松島果樹生産組合の櫻井恒一さんは「多方面からサポートを受けここまで復旧できた。これまで得たものを強みに、農業だけではなく地域を巻き込んでにぎわいと活力を取り戻したい」と話しました。