
石巻市の農事組合法人たてファーム・和は2月14日、暗渠(あんきょ)もみ殻の簡易開削充填(じゅうてん)機「モミタス」を使い、圃場(ほじょう)内暗渠の補完作業を行いました。
圃場には排水性を良くするため、もみ殻を混入した暗渠設備が施工されていますが、転作などで畑地化が繰り返されると、もみ殻が腐食化し排水性が悪くなります。
2024年に石巻農業改良普及センターが「モミタス」を実演した圃場は、排水性が良くなったことから、「モミタス」を導入して既存の暗渠の上にもみ殻を補充することにしました。
圃場の施行図面を参考に、埋設された暗渠管を探し、排水側と反対側に暗渠管の位置を自動操舵システムに記憶させ、作業を進めました。
毎年、施行日の古い順に行う予定で、25年は、15年前に暗渠を施行した圃場4㌶の補完作業を行います。
同法人の伊藤重一組合長は「もみ殻を新たに補充することで、水稲や大豆・麦栽培の生産安定が図られる。さらに、冬場の雇用やもみ殻処理にも役立つと思う」と期待します。
「モミタス」は宮城県古川農業試験場が04年に開発したもので、図面を公開し、誰でも造れるようにしています。