
東松島市宮戸地区の奥松島果樹生産組合「いちじくの里」は、東日本大震災で津波被害を受けた水田にイチジクと柿の苗木を新たに植えました。合計面積は2㌶に拡大。県と市、JAいしのまき、地元農家による「奥松島地域営農再開実証プロジェクト」の一環。観光農園の開設を視野に入れ、3㌶にまで広げる考えです。
同組合が担い手となり、震災後6年で営農が再開できました。同組合では平成28年春から苗木の植え付けを始め、2年間で1㌶ずつ面積を増やしてきた。平成30年も植樹を計画。最終的にはイチジク、桃、柿など合計約3㌶を目指します。
同組合の尾形善久組合長は「必ず成功させて、いちじくの里をブランド化させたい」と意気込みます。
4月下旬の植え付け作業には組合員9人に加えて県、市職員など約20人とJAの新採用職員10人も参加。東部地方振興事務所農業振興部の鵜飼真澄技術次長が浅く植えるなどの注意点を指導し、イチジクは62㌃に130本、柿は35㌃に2品種80本を植えました。JAの新採用職員は「被災地で新たに果樹を育てる試みに関われてうれしい」などと話しました。