JAいしのまきセリ部会は8月2日、8月下旬から始まる種まきに備え、現地検討会を開きました。部会員ら13人が参加し、石巻市河北地区の圃場11カ所を巡回。種セリの生育や今後の栽培管理、注意点について確認しました。
石巻農業改良普及センター職員が同行。今年は高温少雨により乾燥傾向で推移していますが、生育には影響がなく、種セリは順調に育っています。
夏場はアブラムシの発生が増えるほか、同地区で昨年、ガの幼虫の発生が見られたため、同センター職員は「農薬を散布し防除してほしい。その際、気温が高いと薬害につながるため、朝や気温の低い日を見て作業してほしい」と呼び掛けました。
秋からの本格的作業を前に、出荷時期の確認や使用農薬、出荷規格の確認を行い、安全・安心な商品作りについて意識を高めました。
高橋正夫同部会長は「種作りはその後の生育を大きく左右する重要な作業。栽培方法を部会全体で再確認し、播種に備えよう」と話しました。
同部会では今年、部会員13人が秋から冬に収穫する「根セリ」と、春に収穫する「葉セリ」合わせて4・2㌶で栽培する計画。また、同地区で栽培する「河北セリ」のブランド確立と地理的表示保護制度の登録などを目指し、石巻市河北せり出荷組合と皿貝農産組合と連携し「河北せり推進協議会」を設立。近年、セリ鍋ブームなどで需要が高まっていることから、他地域との差別化を進め、古くから地域に伝わる伝統野菜を守っていきます。