
かつて「釜梨」と呼ばれ、梨の一大産地だった石巻市釜地区の歴史を後世へ伝えようと「梨のふるさと釜」石碑建立委員会は、石巻市立釜小学校の敷地内に石碑を建て、3月14日に除幕式を行いました。
釜地区は明治から梨の栽培を始め、昭和の中期には全盛期を迎えました。しかし、石巻工業港の開港とともに地区内の都市化が進み、徐々に梨園が姿を消していく中、東日本大震災の津波被害で数本を残すみのとなりました。そこで、県内で「釜梨」と名を馳せた歴史を、次世代を担う子どもたちに郷土の歴史として理解を深めてもらい、郷土への愛と誇りを育んでもらうため、梨の花を校章に取り入れ釜地区と共に歩んできた同校の一角に石碑を立てて永遠に顕彰していこうと、同委員会が石碑設置を進めてきました。
当日は小雨の中、同校の全児童438人も参加し、除幕式が行われました。石碑文作成に携わった同校の土井正弘学校長は「次世代を担う子どもたちに郷土の歴史への理解を深めさせ、郷土への愛と誇りを育んでもらいたい」と話しました。