
JAいしのまきやもと転作組合連絡協議会は3月19日、令和2年度産大麦現地検討会を開き、部会員6人が参加し、圃場(ほじょう)3カ所を巡回しました。矢本地区で今年から作付けを始めた「ホワイトファイバー」を中心に幼穂の長さを計測し追肥時期などを調べました。
昨年の台風19号の影響で播種が遅れたが、その後、天候に恵まれ生育は順調。矢本地区で「ホワイトファイバー」を導入したのは市場の需要にあった栽培をすることで農業所得の向上を図るのが目的。
石巻農業改良普及センターの木村友祐技師らを講師に迎え、幼穂の長さ、生育状況などを確認し圃場に合わせた今後の栽培のポイントと注意点を説明しました。木村技師は「ホワイトファイバーは水溶性食物繊維『β-グルカン』を多く含んでおり、含有率の低下を避けるために必ず減数分裂期に追肥を行うこと」と指導しました。
「ホワイトファイバー」は食物繊維を豊富に含む「もち性大麦」の一種で消費者の健康志向の高まりを受けて需要が急増しています。宮城県では2016年10月に奨励品種に採用され生産拡大を進めています。同地区でこれまで栽培していた「シュンライ」と比較して、収量性に優れるなどの特徴があります。
同協議会は「シュンライ」「ホワイトファイバー」「サチホゴールデン」の3品種を3法人が約52㌶で栽培。今年度は前年度の約181㌧を超える目標収量約234㌧を目指します。