JAいしのまきやもと蔬菜組合は、地域農業を活性化させたいという強い思いと、東日本大震災からの復興のシンボルにと「仙台白菜」の栽培に取り組み、10年を迎えます。昨年11月に東京都の宮内庁で行われた大嘗祭の献上品に選ばれるなど注目が集まりました。
同組合は9月29日、10月下旬から始まる収穫に向けて、令和2年産白菜現地検討会を開きました。組合員や関係者ら17人が参加し、矢本地区のほ場9カ所を巡回しました。
9月上旬の定植後、暑さと干ばつの影響から、株の活着の悪く、萎れ等の発生も見受けられたが、その後は気温も下がり、好天と適度な降水によりおおむね生育は順調。
㈱渡辺採種場の勝又雅彦部長を講師に迎え、生育状況や病害虫の発生の有無、今後の管理方法などを確認しました。
同組合の遠藤淳一組合長は「昨年の大嘗祭などのおかげで注目され、需要が伸びたと感じている。多くの消費者のもとへ届けるために、適期作業や管理を徹底し、収量を確保していきたい。また、新たな消費拡大を図るため新規販路開拓も検討している」と意気込みを語りました。
今年度は生産者9人が伝統種「松島純2号」155㌃、慣行種「秋の祭典・黄愛」100㌃の計255㌃で栽培。収穫最盛期は11月上・中旬の見通し。昨年は台風被害もあり出荷量が半減したが、今年度は目標販売金額1千万円の目標出荷量128㌧の達成を目指します。
同組合では、現地検討会や出荷査定会を定期的に開催し、高品質・安定した収量の確保を目指していきます。