昨年度より本格デビューし、JAいしのまき管内で栽培が始まった県育成品種「にこにこベリー」。従来の品種とは異なる特性から、果房が伸びて折れたり、一時的に収量が減ってしまう中休みが発生するなど特性に合わせた栽培管理が課題となっていました。石巻農業改良普及センターは10月28日、石巻地域県育成品種「にこにこベリー」栽培勉強会を東松島市大曲の㈱イグナルファームのほ場で行いました。同JA管内の生産者や栽培に興味を持っている人など計19人が参加しました。
現地研修会では、同社の齋藤大樹常務を講師に、同社で取り組んでいる肥培管理や温度管理などの方法を紹介しました。「定植の植穴はベットの中央に掘っている。脇芽が増えやすいので1~2芽管理にして果数を調整し、必要に応じて摘花する」と説明しました。
石巻農業改良普及センター先進技術第二班の鈴木香深技師は「肥培管理の違いによって樹勢及び根量に違いが出てくるので、品種別の肥培管理が重要となる」と呼びかけました。
石巻市あゆみ野の石巻合同庁舎に場所を変え、勉強会を行い、生産者から聞き取り、改善点や今後気を付ける点などを学びました。
今年度は目立った病害虫の発生はなく順調に生育。今後、気温が低下し、厳寒期に入るので、施設内の気温確保に努めると共に、病害虫防除を徹底して行っていきます。
「にこにこベリー」は甘みと酸味のバランスが絶妙な、宮城県育成イチゴで同JA管内でも9人が118㌃で栽培。収穫・出荷が11月中旬頃始まり、最盛期は3月下旬頃迎える予定です。