宮城県東部地方振興事務所は、石巻地域農業の活性化と農業所得の向上を目指し、JAいしのまきと協力して高収益野菜の一つとして期待されるアスパラガスの導入・定着に取り組んでいます。
東松島市の㈱パスカファーム立沼で4月7日、アスパラガス栽培管理勉強会を行い、関係者ら45人が参加。講師に㈱パイオニアエコサイエンス園芸種子部東日本事業所の松永邦則氏を迎え、定植時の注意点やポイントを学びました。
参加者一人一人が専用定植器を使って、植穴を開け、苗を定植して作業工程を確認しました。松永氏は「定植する際はかん水を行い、定植は早めに実施する。株の養成期間を伸ばし、大株を養成することが、翌年の収穫量のカギとなる」と話しました。
アスパラガスは一度定植すると10年以上収穫が可能であるが、定植2年目以降は病害虫対策が大きな課題となり、近年では国内の作付面積が減少傾向にあります。こうした状況の中、明治大学とパイオニアエコサイエンス(株)で「採りっきり栽培Ⓡ」法が共同開発されました。これは、毎年株を更新することで病害蔓延や連作障害のリスクが軽減されるため、同JA管内でも取り組む生産者が増えています。
今後も県とJAが定期的に勉強会を開催し、その時期に適した管理や注意点などを呼びかけていきます。次回の開催は6月を予定しています。