
東松島市宮戸地区の奥松島果樹生産組合「いちじくの里」では6月2日から桃の木170本の袋掛け作業が始まりました。
「紅錦香」「まどか」各70本と「あかつき」30本を栽培し、「あかつき」は今年から市場出荷を計画しています。
今年は4月10日頃、例年より少し早く桃の花が満開を迎え、およそ一か月半が経過。現在、木には500円玉ほどの大きさの果実が実り、葉の色付きもよく、病害虫の発生も確認されておらず順調に生育しています。昨年度より1万個増の約5万個に袋掛けを行う予定です。
昨年同様、作業効率の向上を図るため、担当する本数を決めて収穫時期の早い「あかつき」から袋掛けを進めています。構成員らは担当の桃の木一本ずつ丁寧に袋を掛けながら、必要に応じて摘果を行っていきます。
同生産組合の尾形善久組合長は「今年の桃は過去最高の出来だ。地域の皆さんや市場から期待が大きいが、その期待以上の桃が収穫できるだろう」と自信に満ちた表情で話しました。
今後は定期的に草刈りや消毒を行い、反射シートや獣被害対策のための電気柵を設置します。7月中旬から「あかつき」の収穫が始まり、8月上旬に「まどか」、同月中旬には「紅錦香」の収穫を予定しています。
コロナ禍ではあるが、今年もほ場での直売を計画しています。また、毎年行っている収穫体験も行う予定です。
同組合は2015年4月に設立。東日本大震災で被害を受けた水田を県の圃場整備事業で造成。漁業従事者も多く構成員8人で汎用水田として復旧した土地に「農地を守り新たな地域特産にしよう」とイチジク、桃、柿の栽培を始めました。