JAいしのまきセリ部会は8月2日、9月上旬から始まる種せりのまきつけに備え、現地検討会を開きました。部会員、関係者14人が参加し、石巻市皿貝や中島地区などのせり田12カ所を巡回、種せりの生育状況や今後の管理方法について確認しました。
昨年、農林水産省の定める、地域の農林水産物や食品の名称を保護する地理的表示(GI)保護制度に登録された「河北せり」が登録後初の夏を迎えました。今年の種せりは順調に生育していますが、夏場は害虫の発生が多く、茎の中に幼虫が入り込みせりを枯らすモトグロヒラタマルハキバガの発生が一部で確認されました。また、アブラムシがウイルスの感染を広げるため、害虫の徹底した防除と感染の疑いがある株の除去を呼びかけました。
同部会の髙橋正夫部会長は「種作りはその後の生育を大きく左右する重要な作業。現在、生育は順調だが、近年の予測できない気象に対応できるよう部会員同士で知恵を出し合い、関係機関と協力して、新鮮で高品質な『河北せり』を届けたい」と話しました。
同部会では今年、部会員12人が秋から冬にかけて収穫する「根せり」と春に収穫する「葉せり」を合わせて4㌶で栽培。根せりは48㌧の集荷を目指し、9月上旬から種せりをまきつけ、10月中旬から収穫・出荷を予定しています。