
東松島市宮戸地区の奥松島果樹生産組合「いちじくの里」が東日本大震災の津波被害を受けたほ場で栽培するイチジクが出荷最盛期を迎えています。
収穫は9月28日から始まり、同日に初出荷も行いました。今年もイチジクの木406本で栽培し、出荷数量は昨年の290㌔以上を目標に石巻青果に出荷を行っています。
今年は、8月中旬以降は寒暖差の激しい日が続き、生育への影響が心配されましたが、その後、回復しておおむね順調に生育しました。
同組合は、津波被害を受けた農地の再生を目指して、2015年4月に設立。構成員の多くは漁師であるため、漁業活動の手の空く3~10月に栽培できる作物として2016年にイチジクの栽培を開始しました。その後、桃や柿の栽培にも取り組み、果樹栽培で地域農業の活性化に貢献しています。
尾形善久組合長は「震災から今年で10年、イチジクから果樹栽培を始め、5年目を迎えた。毎年、新たな発見や学ぶことが多い。それらを学ぶことで、まだまだ良いもの作れると感じる。農業はどこまでも勉強だ」と語りました。