石巻市河北地区の伝統野菜「河北せり」を栽培する髙橋泉さんは11月9日、石巻市立河北中学校の「仕事について話を聞く会」でセリの栽培方法やセリにかける思いなどを語りました。
これは、2年生34人を対象に地元石巻で働く人の話を聞き、自己実現に向けた勤労観や職業観などを培い、将来の職業選択に対する意識向上につなげるのが目的です。例年、職場体験を実施していましたが、昨年と同様にコロナ禍で形式を変えての開催となりました。
地元企業5社を招き、生徒たちは興味のある企業ブースで話を聞き、質問を交えながら将来について真剣に考えていました。
髙橋さんは「河北せり」の歴史や栽培方法、地理的表示(GI)保護制度の認証を受けたことなどを説明しました。高橋さんは「農業をやっていて一番うれしいことは『おいしい』の一言が聞けたとき。その一言が原動力となる」とやりがいを語りました。
その後、生徒たちはセリの選別作業を体験し、1本1本丁寧に確認しながら、黄化した葉などを取り除いていきました。選別したセリはお土産として生徒にプレゼントしました。
生徒は「全て手作業でやっていることに驚いた」「選別後は、元の量の半分程度しかなく品質へのこだわりが伝わった」などセリ農家のこだわりに驚愕していました。