石巻市河北地区の伝統野菜「河北せり」は、2020年12月に青果物として県内初となる地理的表示(GI)保護制度に追加されるなど注目が集まる野菜の1つです。近年、県産セリを使ったせり鍋が冬の名物として定着し、年々需要が高まっています。その一方で、同地区の生産者は高齢化や人数の減少などの問題を抱えています。それらを解決するため、石巻市農業担い手センターは担い手の確保につなげようと、せりを摘み、食べて、もてなす農業体験「いたれりつくせり‐石巻百姓塾‐」を企画しました。
1月29・30日の2日間で石巻市内での就農や農に興味のある5人が県内外から石巻市に集まりました。参加者たちは収穫・出荷調整体験や自分たちが収穫したセリを味わいながら、いしのまきのセリについて理解を深めました。
収穫体験では、20~30㎝程度水が張られたセリ田に片膝立ちで腰の位置位まで水につかりながら、茎が折れないように泥の中に指を入れ、根っこごと収穫しました。参加者たちは「セリが新鮮でおいしい理由が分かった気がする」「セリを掴んで抜く感覚が分かってくると楽しい」など好評でした。
他にも、JAいしのまきで「河北せり」を担当する職員から「河北せり」の歴史や栽培の流れ、葉せりと根せりの違いなどの説明もありました。
横浜から約10年ぶりに石巻に帰郷し、就農を検討する菅原眞一郎さんは「就農を考えているが、農業経験がなかったので、このような機会を活用して農業を体験しようと参加した。身をもって農業を味わうことができ、いい刺激を受けた」と話しました。