石巻市小船越の農事組合法人舟形アグリは「香煎」を使った6次化商品「香煎ロールケーキ」と「香煎入りマドレーヌ」を開発しました。香煎には同法人が栽培する大麦「ミノリ麦」を使い、洋菓子の甘味と香煎特有の香ばしさがマッチした風味が特徴の新商品。販売開始は2月下旬を予定しています。
JAいしのまき管内では小麦より大麦の方が3倍以上栽培されており、同法人では大麦を使った新しい商品を模索していました。昨年、宮城学院女子大学や地元企業と共同で「香煎うどん」を開発。その際、「香煎」の健康効果や用途の広さに着目し、香煎を使った商品開発に乗り出しました。以前から関わりのある地元の洋菓子店から洋菓子とのコラボの提案を受け、同商品の開発へと至りました。
「香煎ロールケーキ」は1ロールとカットサイズの2種展開、「香煎入りマドレーヌ」は単品での販売を予定。両商品共に甘さを控え、より香煎の風味を感じられるように工夫がされています。商品パッケージは同法人がデザインするなど細部にもこだわりが光ります。
同法人ではこれまで、栽培した小麦や大豆を使ったパンやあぶら麩、生パスタ、豆腐など10種類以上の加工品を販売しています。佐々木茂代表は「コロナ禍で消費が落ち込む中だが、ありそうでなかった、洋菓子では珍しい商品で消費者へアプローチし、消費拡大につなげていきたい」と話しました。