令和2年12月にGI登録となった「河北せり」のPRと消費拡大を図ろうと、県東部地方振興事務所は、おいしい食べ方を紹介するレシピ集「河北せり料理」を発行しました。
レシピ集には、アル・ケッチァーノ石巻の高橋博シェフ考案のパスタやアクアパッツァ、石巻管内栄養士会のすいとん、女川町食育活動ワーキンググループのごま和えなど全6品が掲載。どれも河北せりのシャキシャキとした食感と爽やかな風味を生かし、家庭でも再現しやすいレシピが採用されています。高橋シェフは「私が考案したレシピは、家庭で手軽に作れるイタリアンがコンセプト。香り高い河北せりをペーストにし、せりの香りを堪能できる2品となっている」と話しました。
レシピ集は3000部作成し、4月以降、セリを扱う石巻市内のスーパーを中心に無料で配布されます。また、県東部地方振興事務所ホームページでも公開される予定です。
掲載した料理のお披露目会が2日、石巻市立町のアル・ケッチァーノ石巻で行われました。セリ生産者やレシピ考案者など関係者ら20人が出席。県の横田善尚技術総括次長は「河北せりは300年の歴史を誇り、市場でも高い評価を得ている。今後も、更なる消費拡大につなげていきたい」と語りました。
4月中旬に「春せり」と呼ばれる葉せりの出荷を控え、河北せり振興協議会の高橋正夫会長は「レシピを活用して、生産者がこだわって育てた自慢の葉せりをご家庭でおいしく味わっていただきたい」と話しました。
JAいしのまき管内は県内第2位の生産量を誇り、10~2月に根ごと収穫する「根せり」と、4~5月に茎葉を刈り取る「葉せり」の2種類を出荷しています。葉せりは香り豊かで葉が柔らかく、長距離輸送に向かないため、約1か月の短期間のみ地元市場に出回る希少価値の高い食材です。