ふくよかな香りと苦みの少ないまろやかな味わいで知られる「桃生茶(ものうちゃ)」の収穫が、石巻市桃生町の鹿島茶園で始まりました。作業は6月上旬まで続き、生葉で例年並みの5トンの収穫を目指します。
同茶園の佐々木浩(こう)代表は「4月中旬からの寒さや雪が心配されたが、今年も例年通りの出来となった。お茶本来の香りと深い味わいを堪能していただきたい」と話しました。
「桃生茶」は宮城県の気候と北上川の朝・夕の霧によって育まれ、日本最北限のお茶として誕生。伊達政宗が殖産振興で茶葉の栽培を奨励して以来の歴史を誇ります。
日本の多くの地域では、立春から88日目に茶摘みをするのが一般的だが、同園では108日目に行うため「百八茶」とも呼ばれています。
「やぶきた」など数品種を1.5ヘクタールの茶畑で栽培しています。6月中旬頃からJAいしのまきの直売所「ふれあいいちば菜花」や、いしのまき元気いちば、石巻市桃生町物産観光協会で販売する予定です。