JAやもと蔬菜(そさい)組合は10月30日、東松島市小松のやもと青果物集出荷センターで「仙台白菜」出荷査定会を開きました。生産者5人が参加し、11月から始まる収穫に向けて、現物を見ながら出荷規格や選別調製、形態などを再確認しました。
今年は、播種(はしゅ)・定植時期の酷暑で、栽培管理がかなり難しく、直播した圃場(ほじょう)では発芽不良が多発しました。害虫の発生も多く、例年以上に徹底した防除を行うなど、苦労が多い作柄となりました。
同組合の遠藤淳一組合長は「いよいよ収穫が始まるので、みんなで確認していいものが出せるようにしよう」と呼びかけました。
同組合は、27人の中でハクサイの生産者は5軒で、伝統種「松島純2号」を中心に栽培しており、同品種は、東日本大震災で被災した農家の営農再開を応援しようと、JA全農みやぎと、みやぎ生協が連携し、11年に発足した「みんなの新しいふるさとプロジェクト」の一環で栽培が始まりました。
伝統種の「仙台白菜」は大正時代に誕生。葉が肉厚で柔らかく、甘味が強いのが特徴で、三年前から他のハクサイと差別化を図ろうとシールを貼って販売しています。11月14日には仙台市のセラビ幸町で消費宣伝会を開きPRする予定です。